抜刀道 ― 新・東京劍友會とは
日本刀を用いる術は斬る事。斬法術で間合、手ノ内、呼吸法、刀筋を合わす事を鍛錬する。
戦国期に信長の家臣が行ったという土壇斬稽古を試みたいと、首や胴体に似せた巻藁や畳、竹を斬り続けて手ノ内や間合を修め体全体を刃筋に合わせる法を知る。今日では居合道は形を、抜刀道はためしぎり試斬を中心に修錬されているが、
居合抜刀道、即ち形も試斬も共に演練し心身を鍛え以て日本古来の和の精神養成を目ざす。幕末剣術界の大家、窪田清音が林崎の剣法口傳を伝える。「居合の上達を試す爲に行ふなら、間合を考へ、居合同様の手の内で、心、気、体を調へ、抜き付けた刀勢、刃筋、斬れ味を見る。物を斬ることばかり考へて力ばかりはいり、第二、第三の太刀、ざんしん残心も考慮に入れず、見苦しい乱れた姿勢になりがち勝である。居合をこわすものであってはならない。よくよく居合または正しい剣道を心得た上で据物試しを研究すべき。」この教えを武心に刻んで新・東京劍友會を設立して剣修業を続ける。
剣之修業者相集い、真剣を用いて行う日本古来の剣術試斬と形刀法を学び、よって心身の修練錬磨と人格、和魂の練成を図る。古流の形を学び、その形が実際に斬れるか確認作業する。刀剣の研究を兼ね、その使用法も研究する。
また、竹刀剣道の「叩く」から「斬る」、そして「観の眼」を追求していく。この試斬り武道の技は、基本の六段斬りからはじまり、首、腕、甲手、胴を想定しながら斬る。この技の鍛錬から、手の内、目付け、気合、呼吸法が正しいか確認していく。
試斬稽古中。竹、畳、巻藁等を日本刀で斬る。
柴崎五段の斬り | 沢里四段の畳斬り | |
成田師範の左袈裟斬り |
右袈裟斬りは 左袈裟斬りより難しい |
運動神経が良くても刀筋に 全身を合わせるのは難しい |
高校生でも刀筋さえ合えば 難業、水返しは完成できる |
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月一回、抜刀斬法術の稽古をする。試し斬り稽古の前に必ず素振りを行ない、正しい刃筋か確認する。 |
諏訪湖をバックに山本師範 諏訪大社 (撮影 / 林 佳夫) |
水返しの業 京都藤森神社 |
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森会長の切り上げ 鹿島神宮 (撮影 / 山本正晴) |
平成24年度 第八回明治神宮奉納演武 |
平成25年度 第九回明治神宮奉納演武 |
平成26年度 第十回明治神宮奉納演武 |
平成27年度 第十一回明治神宮奉納演武 |
平成29年度 第13回 鹿島神宮居合抜刀道全国大会
平成29年5月1日(額賀喜美子撮影) |
平成28年度 第12回 明治神宮居合抜刀道全国大会
明治神宮 平成28年10月16日 |
平成27年度 第11回 明治神宮居合抜刀道全国大会
明治神宮 平成27年10月18日 |